2011年2月18日金曜日

就職の広報活動が遅くなるということは

企業は、来年度以降の新卒者の採用活動の開始時期を、前年度より、遅くする傾向があります。

従来は、大学生の場合、およそ、3年生の10月から就職活動が本格的に開始されていました。
ところが就職難で、就職活動が思った以上に長引いている影響もあり、来年度以降は、12月あたりをめどに始めたい、と考えている企業がちらほら出始めています。

その背景には、日本経団連が、会員になっている企業に対し、就職に関する広報活動を、従来より2か月遅らせるよう、指針を出したことも大いに関係しています。
また、新卒者は就職活動がどんどん早まるばかりで、学業に専念できない、といったこともずいぶんと前から指摘されていました。

ただし、この2カ月の遅れは、全部の企業に限った事ではありませんし、特別に統一されているわけでもありません。
なので大学生は、自分が就職試験を受けたい企業の広報活動が、一体いつから始まるのか、よく確認しておく必要がありますし、そういった面では、やや混乱する可能性もあります。

また、企業が就職に関する広報活動や試験の時期を遅らせることによって、自分のライバルはその2カ月を有効に使い、よりパワーアップするかもしれない、といったことも、ぜひ念頭に置いておきましょう。

特に文系の学生で、海外留学を考えていた場合、この2カ月の遅れは、自分にとって就職の準備期間の延長にもなり、プラスとなるかもしれません。
逆に考えてみれば、そういった学生が、就職試験に万全の態勢で臨めるようにもなるのです。

また、企業の新卒者に対する広報活動が遅くなる理由には、新卒者が少しでも長く学業に専念できるように、ということ。
つまり、新卒者の学力が下がっている、ということも、その裏ではかなり問題視されています。

延長した2カ月をどう過ごすのかはその人次第ですが、ぜひその貴重な60日を有効に活用してほしいものです。