2011年11月18日金曜日

なぜ就職内定率が下がっているのか

今現在大卒予定者の就職内定率が50%台、という記事がありました。
この50%台という数字を「低い」と感じる人が多いことだと思うのですが、実際は複数会社から内定をもらっているような人もいますし、学生1人1人のレベルもかなり差があるので、一概にこの数字をうのみすることはできません。

実際に大卒者の内定率が低くなる理由として、とにかく偏差値はどうでもいいので、「大学」と名の付く学校に進学する人が増えていることも挙げられます。
これは全体的な大卒者の質やレベルを落とすことにもつながっています。
もはや日本人は最終学歴が「大卒」というのは当たり前になってきているので、大卒だかと言って、よほど優秀な人材でもない限り何もメリットはないものだと考えた方が普通の時代です。

また、高学歴は社会に出ても通用しない、という意見が多いのですが、就職試験の場合、高学歴はいまだに就職に影響する力をある程度は持っています。
ただし、これは1次試験、2次試験という書類選考的な試験にアドバンテージのようにもらえるような感じであり、残念ながら最終兵器にはなりません。

また、就職内定率が下がる理由に、いす取りゲームのいすの数が減っている、ようは雇用自体のパイが少なくなっていることも大いに関係しています。

特にいわゆる大企業志向が強い学生ほど、ライバルも多く、より狭き門となっています。
また就職試験を受ける本人よりも、親の世代が会社のイメージにこだわる事も多く、そうなると就職試験はより苦戦しやすいので、もっと幅広い視野で世間を見ることもとても大切です。

何度もこのブログで書いているのですが、大企業だからと言って、給料が多いとは限りませんし、今後も伸びる分野は他にもたくさんあります。

就職試験で苦戦を強いられている人は、まず自分の居場所として、どういった会社がふさわしいのか、会社に対して先入観持たずに選択していくことが大切。

あなたは大企業の歯車の中で自分を見出し、そこで生き残る力があるという信念のもと就職試験をうけていますか?

あなたは大勢の同期の中に埋もれて、挙句にやりたくない分野の仕事につかされて、それでも働き続ける覚悟ができていますか?

大きい会社ほど、若い人材に求めているものは、強い意志です。

一方で、「規模の小さい、あまり知られていない会社だから・・・」という理由だけで就職をしたくないと思う人は、「だったら自分が就職して、その会社をもっと大きくしてやろう。」という気概がない点で、もう既に就職試験に負けているのだと気づいてください。

「就職する」ということは、自分の力で生きていくための基礎となる部分です。
成人したらもう甘えは許されない、厳しい現実があるということも、ぜひ学生のうちによく知っておいてほしいものです。

2011年11月17日木曜日

雇用が減っているのは当たり前です

世界中で就職難や、雇用不安、とにかく働きたくても仕事がない、という問題を抱えています。
しかし雇用が減っていくのは、もはや当たり前の話。
刻一刻と清潔環境が変化している時代に、昔と雇用について比較すること自体がナンセンスなのかもしれません。

仕事がなくなる原因の一つに、社会の利便性や生産性、効率化の向上が挙げられていますが、それは私たち自身が求めて生み出してきたことでもあります。

さまざまな分野でのテクノロジーがどんどん進化していくことで、身の回りのことはどんどん機械に置き換わり、その分私たちは、自由な時間を手に入れたり、無駄な労働力を使わずに済んでいる、という恩恵も受けています。

その一方で、機械で済むことはもはや高い人件費を払ってまで、人の手で行う必要もなくなりました。
そうなるのも、考えてみれば当たり前のことですよね。
日本の人口が減っているとか、子供が少ないとか、そういう面よりもむしろ、時代の進化の結果として雇用が少なくなっている点は、大いに認める必要があります。

かといって、テクノロジーが進化していくことが悪いこととは誰も言えないでしょう。
技術の進歩や革新が、雇用を減らしているということは、人間のできる仕事自体が、機械の能力をを上回る必要があるのです。

逆にいえば、機械で済むことは機械にやらせた方が、人間よりはるかに効率的で、低価格で、文句も言わず、無断欠席もせず、確実に行ってくれます。

このまま進めば、未来像として、機械ができない仕事、すなわちテクノロジーを開発し、操る方の人しか仕事がなくなる時代がやってくるのかもしれません。

或いは全く機械が参入できない世界。
人と人とのコミュニケーションをつくることが必要な仕事は、どうしても機械では賄えない分野かもしれません。

世界中で雇用が少ないと叫ばれていますが、そういった道を選んで進んでいるのも、やはり人間社会という現実があることもぜひ知っておいてほしいものです。

2011年11月11日金曜日

韓国の新卒者は日本より厳しい就職難

新卒者における日本の就職難問題は、もはや社会問題にもなっていますが、実はお隣の国、韓国では、さらに厳しい就職状況に陥っています。

例えば、日本の場合、大卒者の就職率は、それなりの偏差値のある大学であれば、なんとか80%~90%程度を保つところが多いといわれているのですが、韓国の場合大卒者の就職率の平均が既に50%程度。
しかも大学受験戦争は、日本よりも激しく、これも就職できないから、よりいい大学に入らなくてはならない、という現象の1つでもあります。

もちろん日本でもいまだに高学歴社会が残っていますが、韓国はもっとそれが顕著。
まさに高学歴でなければ、仕事もつけない、という受験地獄行きの教育システムが社会全体で行われている事実があります。

日本の教育制度は厳しすぎる、就職状況が悪すぎる、という意見もよく耳にしますが、今やさらに上には上があるような世界環境。

他にも同じようにシンガポールや中国、インドといったアジアの各国は、受験にしろ、就職にしろ、日本よりもさらに過酷な状況に置かれており、それにもめげない人材が、優秀な労働力として世界中に広がっているのです。

2011年11月7日月曜日

仕事をする意味をよく考えてみよう

就職難が社会問題になってから、自分のやりたい仕事につけない分、せっかく就職してもすぐにやめてしまうケースが増えています。

確かに今の社会はバブルのころとは違い、どんなに働いても賃金が上がらなかったり、やりたくない仕事をさせられたり、と自分の意見などとても通せないほどシビアな世界になりつつあります。

その一方で、すべてを社会のせいにして、自分の努力を怠っているような、いわば他力本願的な人も決して少なくないのです。

例えば、一度就職して、その後やはり自分の想像と違っていたので、転職を考え始めたとします。
その時は、ぜひその会社の就職試験を受けた時の自分はどういった気持ちで試験に臨んでいたのか。
そして、合格、採用と言われた時にどういった気持になったのか。

そういったことを改めてもう1度振り返り、思い出してみてください。

社会に出て、働き、仕事をして賃金をもらう、ということは決して遊びではありません。
だからそれなりの賃金があり、福利厚生があり、対価があるのです。

また仕事をやめたくなった時には、社会に出て働く意味を一度よく考えてみることも、とても大切なことです。

仕事をするということは、どんな人でも社会の一員として認められ、その存在を必要とされている、という証でもあります。

それでも、その仕事に対して、どうしてもつらさを感じ、もうこれ以上そこで働きたくない、他の仕事に活路を見出したい、と自分が強く思うのであれば、その強い信念を信じ続け、転職するのも一つの方法です。

一方で、どんなにつらい仕事でも、そこに自分の存在価値を見出して、働き続けるのもまたひとつの選択肢。

仕事は、変わるのにも大きな勇気がいりますし、また、あえて変わらないのもまたそれなりに強い信念が必要。

社会には、自分の本当の居場所を求めて何度も転職する人もいますし、あえて過酷な労働条件でも、そこに自分の居場所を見つけて、そのまま働き続ける人もいます。

どんな状態であれ、社会が悪い、時代が悪い、政治が悪い、ととかく人のせいにして、自分自身を慰めている人は、本当の自分の姿を正しい目で見つめることができていないものなのです。