2011年9月16日金曜日

簡単に正社員になれる会社の実態

これだけ就職難と言われ、正規雇用は難しいといわれている昨今。
でも求人広告を見てみると、正社員としての募集や、雇用もないわけではありません。
また、契約社員での人員募集だとしても、就職試験を受けてみて、印象などから正社員としての雇用を検討してくれるケースもあります。
特に中小企業などでは、分野によって、人手不足も問題になっており、すでに妻子を持っているような男性の場合は、収入の面で見ても正社員のほうがいいだろうと、企業によっては配慮してくれることも。
ただし、正規の雇用は、その分できるだけ仕事に努力してもらい、長く働いてもらいたい、という気持ちも込められており、かなりのプレッシャーも与えられます。
その背景には、会社としてもなんとか人材確保に努めたい、という思いがあるようですが、そういう会社の場合、何らかの問題点があることを念頭に置く必要があります。

特に簡単に転職者が正社員になれるような就職には、時に正社員=厳しい労働環境、というケースがあるので、常にある程度覚悟しておいた方がいいでしょう。

また正社員と非正規社員が混在している会社の場合、正社員ほど、それなりの働きを期待されるのが一般的。
営業であれば、より高いノルマに縛られたり、事務職であれば、暗黙のサービス残業や、掃除などの細かい作業まで強いされるケースも実際には多々あります。

こういった実態は、時に労働基準法に抵触することもあるのですが、正規雇用で働けるだけありがたい、という思いで我慢することも多く、あとは自分の気持ちとの折り合い次第。
そういったことがどうしても納得できずに、結局一度は手に入れた正社員の座をあえなく手放す人も少なくは無いのが現状ともいえます。

会社を運営している人も、そこで社員として働く人もみな人間なのですが、「より簡単に儲けよう、少しでも得をしよう」という気持ちと、「より楽をしよう、我慢はしたくない」という思いがお互いに強くなることで、ブラック企業が増えたり、定職が見つからない人が多い、という悪循環が起きやすくなる、ということもあるのでしょう。

「これぐらいはできるはず」という経営者の期待と、ある程度の労働者の忍耐が足りないと、いつまでも雇用の折り合いがつかず、万年人材不足の会社、いつまでも正規雇用されない労働者、という縮図が変わらないのです。